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先日、NHKの夜の番組、視聴者参加の「ご近所の底ちから」を見るともなしにみていました。
そのときのテーマーが「食品の安全性」で参加した視聴者の代表何人かの、 日常生活の中で安全性が危惧されると思われる食品の、徹底排除が報告されまし
た。
これは危険とご自分が判断したものは、自分自身はもとより家族全体にも食べさせない、 また安全食品を求めて、遠い道のりもいとわず探しつくす行動を念入りに放映していました。
「私の家では、牛肉と鶏肉、卵と牛乳は絶対食べません」 その理由は狂牛病と鶏インフルエンザにあるようです。 「私たちは有機食品しか食べません」
この人々は農薬、化学肥料に対する不信が根強いのでしょう。
その不信感は米、野菜、穀類、豆類、動物性生産物、はたまた水道水の消毒剤まで及びます。 たしかにコスト削減生産性至上主義に走ってきた近代農業の負の影がそこにはあるでしょう。
目下市場は有機食品、無農薬野菜、減農薬米などの表示が多くはなりましたが、 まだまだ一般にはそれほど出回っていません。
ことに輸入食品はこの表現を使うことは難しいようです。 だから家族の健康を考えた場合、 真面目で安全に食品を生産している生産者に熱い視線を送るのも仕方ないことです。
そうしてそれが現実存在しているとなれば、その情報は独り占めにしないで、 同じ思いを抱いている仲間へ知らせ、 共同で定期的に購入して、生産者の生産意欲を活性させます。
このように食の安全に対する熱意は並大抵のものではありません。 それだけに発言にもどんなものが安全かの思い入れが強いようでした。
ただしここへの出演視聴者は、 たしかに食品に対するそれなりの研究と、安全性の有無を検証して、 食品選びをしているようですが、
その判断の基準が、テレビや新聞などの報道にも基づいてもいるものもあるようでした。 もとより食品安全の研究者ではありませんし、肉や野菜の中に潜在してるだろう、
危険物質を科学的に検索したり、顕微鏡検査で同定してその良し悪しを判定しているのではないと思います。
それだけに「思い入れ、思い込みが」が強くなるのは仕方のないことでしょうが、 それが行き過ぎていますと、立派を通り越して滑稽にも見えてきます。
また危険と隣り合わせになりかねません。
私は長い間畜産の仕事をしていまして、 肉や卵、牛乳や養殖魚の安全についても、現場から見続けてきました。 また米や野菜についても仕事柄生産者との接触が多くありまして、
現実として何が危険で、どこまでが許される範囲内の生産方法なのかを私なりに検証しています。
あまり内部告発的な意見を言うつもりはありませんが、 「牛肉、牛乳と狂牛病」「鶏肉と鶏卵のインフルエンザの危険」などを恐れて
「これらの生産物を食べない」といわれる消費者の言い分は、 連日新聞テレビで取り上げたのだから危険だの一言でしょう。
「豚肉が最も安心」と同じ消費者は言いますが、 何を持って安全といっているかといえば、報道で豚肉が話題にならないからに過ぎません。 (続く)
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