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薬の話をしましょう。ことに動物薬です。
動物にもさまざまな病気があります。
流行性のものから、慢性的なものまで、人間の病気と同じような病名のものもかなりあります。
疱瘡、脳炎、気管支炎、肺炎、腸炎、尿酸結晶、白血病、がん、外部内部寄生虫、 まだまだ数え上げたら切がありません。
これらの病気の中にはワクチンが開発され、その効果で発症が抑えられている病気もたくさんありますが、
ワクチン開発が出来ない病気に対しては、人間が使うものと同じような薬が使われます。
その薬は「抗生物質」と「抗菌剤」が主流となります。
また病原菌殺菌のためにたくさんの消毒薬が使われます。
本来野菜の農薬と同じように、使わないことがのぞましく、薬品は使えば何かの反応があります。
それが動物だけでなく、その肉や卵を食べた人間にまで影響するところに問題の深さがあります。
しかし現状ではこれらの薬を使わざるを得ない飼育環境です。
多くの消費者は動物の生活環境を人工的で過酷で、滅茶苦茶な飼い方で、
無理に生産させているから病気が発生する、と思っているようですが、 その背景に、少しでも安いコストで生産しようとする生産者の努力の結果、
このような飼育状態になってしまったともいえます。
鶏インフルエンザ発生のとき、政府は窓のない人工空調、光線の鶏舎を奨励しました。
自然に空気が取り入れられ、太陽光線もふりそそぐような、周囲を金網で囲った自然型の鶏舎は、
野鳥の侵入を容易にするから危険と断定しました。
もっと危険なのは平飼の農場で、自然の土の上でのびのび飼われている鶏は、
もっと野鳥の攻撃にあいます。
有機農法だといって自然の草を食べさせ、 特殊卵として有難がられているのがもっとも危険卵ということになります。
そこで鶏インフルエンザと鶏との関係、よい飼育環境と生産物の安全をじっくり考えたいと思います。
鶏インフルエンザが世界で発生し、 中にはそのウイルスが人間に感染し、死亡者も出たとのニュースは報道機関にとっては読み物になります。
いかにこのウイルスが危険かを書き立てれば面白くニュースバリューもあります。
連日新聞テレビを賑わしたのもうなずけますが、その影響が極端な鶏肉、卵の消費低迷を招きました。
しかし日本の場合も、多くの外国の発症農場も、 そこで働いている従業員の感染者も死亡報告もありません。
そんなに感染力が強く人間に危険なら、発生した農場の従業員は隔離しなければならなかったはずです。
結論から言いますと、とり肉も卵もそれを食べてもインフルエンザの危険は皆無なのに、 報道を見た人たちの印象は、食べたら危険だになりました。
再度申しますと、このインフルエンザの発症は限られた農場だけで、全国に数多くある養鶏場は無傷だったのです。
同じように狂牛病も、徹底した検査制度の実行で今は安心して食べられます。
さらに鶏も牛も低迷した消費を挽回し、安全な食品のイメージつくりに、 減動物薬、飼育環境の改善、衛生検査の徹底を図って努力しています。
本当によい生産物は、生産者がよい卵よい肉を作ろうとする姿勢です。
薬を使わず、それを環境整備で補おうとする努力を買うべきで、報道によって惑わされないことです。
最も怖いのは薬漬けの生産農場です。
しかし一度消費者から不信を持たれた食品の名誉回復は並大抵なものではありません。
それがNHK出演者の「絶対鶏と牛関係の食品は食べません」となります。
「なにをたべてるんですか?」司会者の問いに「豚肉が安心ですから豚肉だけです」豚肉冥利に尽きます。
ところで、わが国で使用されてる動物薬のほとんど60%以上は、 豚肉生産に使われていて、薬漬けのことをこの視聴者はご存知なのでしょうか。ちなみに最も少ないのが養鶏です。
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