|
この微生物の相違は、 市販されているヨーグルト、納豆、味噌、醤油、酒や酢までメイカーメイカーによって少し違います。
それが味や体内での効果に微妙の違いを与えているかもしれません。
またそれが商品イメージ作ることに使われ場合があります。
このように、たかが菌とお思いでしょうが、されど菌です。
菌の持つ個性は全くさまざま、それだけに微生物研究には図り知れない奥深さがあるのです。
バイオテクノロジーが喧伝されている時代です。何処でもバイオです。
これからバイオで処置開発された世界がもっと広がるでしょう。
大別してバイオには二通りあると思います。
ひとつは遺伝子組み換えやクローン、遺伝子ゲノム解読によるバイオ技術で、 全く新しい、人為的な産物を作り出す技術です。
これは時により、社会的に是非の議論を巻き起こす様なものもあります。
もう一方は目に見えない微生物利用による、生活を豊かにする新しい物質への挑戦です。
目に見えないバイオ技術には、もっと微細のナノテクノロジーもありますが、 今回の話のテーマとは違いますので、またの機会に。
ところで微生物は、悪の利用にも最適の物質です、そこで微生物学者のモラルが厳しく問われます。
病原性細菌の開発、増殖から、新しい猛毒の細菌の作出も、 さらにその組み合わせをバイオ的に行えば、世に存在しなかった「キメラ細菌」を作ることも可能です。
このような病原性細菌は、薬もワクチンも、免疫力も歯が立ちません。恐ろしいことです。
今回のSARS騒動で、こんな細菌が人工的に作られたのでないかと、まことしやかに噂された事実があります。
そのように人工的に可能な話なのです。
さて、嫌な話はこのくらいで、林博士の目下の研究開発のトピックをひとつ紹介しましょう。
「レジオネラ抑制菌」の発見と開発です。
レジオネラ菌については、新聞、テレビなどで取り上げられ、多くの方はご存知と思いますが、 温泉、大衆浴場、24時間風呂などで問題を起こす菌で、酸素が好きな好気性菌です。
本来土壌や河川などにいっぱいいる菌で、目新しいものではありませんが、
水が好きで浴槽などに住み着きやすいのです。
この菌が問題なのは、肺に入り肺炎を起こして、多くの人を死亡させた話もあり、 根絶の難しい困った菌のひとつです。
アメリカの在郷軍人の集会で、感染者が多く出たことがあり、 在郷軍人会をさす言葉の(Legion)がレジオネラが菌の名前の由来のようです。
日本人は風呂好き、清潔好きです。湯船に使ってのびのび手足を伸ばし、 リラックスしたとき、生きている幸せをしみじみ感じる人が多いです。
この風呂好きがレジオネラ感染の大きな原因になります。
ことにジャグジー風呂の泡沫が、砕けはじけるときの飛沫は、 レジオネラ菌が飛び散る良い条件で、その飛沫は鼻から肺へ入りやすいです。
大衆温泉や、ゴルフ場の風呂、数多くの温泉など、多くの人が利用するところほど危険度が高いです。
この菌の繁殖力は、浴槽に人が入り、脂肪や蛋白質(垢)などが増えますと、それをえさにたちまち何万何億と増えます。(続く)
|