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「今なんで新しい病気やウイルスが発生するようになったのですか」最近こんなことをよく聞かれます。
これも確かでしょう。
昨年のSARS、ウイルスではないがBSE(狂牛病)、鯉ヘルペスウイルス、そして鶏インフルエンザ。
立て続けに新しい病名を聞かされた一般の人たちは、 自然が人間社会に反旗を翻し、攻撃し始めたのではないかと心配します。
私のメルマガの昨年2003年5月と、2002年12月にSARSとインフルエンザの件を取り上げ、 細菌、ウイルスの病気の解説、そしてその中で鶏インフルエンザにも触れ、
過去の香港のケースで人間にも感染することを述べてます。
バックナンバーでお調べください。
その中でウイルスについて書きましたが、呼吸器感染性のウイルスの伝播力の速さと強さについて述べたとおり、 まことに対策が立てにくい病原菌です。
さて、今年に入って東南アジアの友人や仕事関係者から、この鶏インフルエンザの情報が沢山入ってきます。
まず韓国の飼料会社の会長さんからは、鶏インフルエンザの影響で、 鶏肉、アヒル肉、鶏卵の消費がすっかり落ち込んで、相場が低迷、産業が大打撃を受けていると報告がありました。
韓国は昨年後半より、インフルエンザで何百万羽の被害を出し、 深刻な問題となり政府の防疫対策が後手に回ったこともあって、
今後産業界と共同で如何対策を立てていくのか、真剣に討議が必要のようです。
それというのも、韓国は既に2002年にも、 非公式だが、鶏インフルエンザの発生があり、 私達養鶏関係者の間では、日本への感染を非常に心配した過去があります。
その被害の経験が韓国では生かされていないことが問題になります。
私は35年間、韓国養鶏界と関係してます。
その期間絶えず衛生についての心構えと対策を指導して来ましたが、 残念ながら隔靴掻痒の感じを持っていただけに、 今回のインフルエンザ発生もやっぱりという気持ちを持ってしまいました。
先週はタイの友人畜産機材商社社長より、養鶏産業がこうむる被害の大きさが、如何に大きいかを数字で解説してきました。
ことに日本、ヨーロッパなどタイ産ブロイラー肉の消費国が全て輸入ストップしたことは、現実として大問題です。
それにもまして、鶏インフルエンザウイルスの人間への感染が、やがて死者まで出した経過は、 想像を超えた被害の拡大で、今後のこの病気対策への対応の難しさが指摘されます。
彼も畜産機材と飼料添加物などの輸入販売をしていますので、 鶏肉処理の機械の輸入キャンセルなど直接被害がこうむったことを、深刻に語っていました。
インドネシアの友人、大手養鶏と飼料社長の養鶏場は目下「空っぽになってしまった」との報告です。
ブロイラー雛生産の種鶏は平飼い飼育のため、たちまちに感染ばたばた死んでいったとのことで、 その感染被害の大きさに驚かされます。
それだけでなく、彼の産卵鶏の養鶏場も壊滅的で、感染と殺処分とで何十万羽の鶏の処置はそれは大変です。
私は2002年この養鶏場に訪問してます。
彼には悪いが決して衛生的な管理とはいえませんでした。
それだから感染力の早いインフルエンザにはひとたまりもなっかたのでしょう。
聞くところによりますと、昨年8月頃より訳もなく、鶏の病気発生が近くであり、 同じような呼吸器症状からニューカッスル病だろうと高をくくっていたことが、今日の被害に繋がったようです。
ここでも政府対応のまずさが指摘できます。
台湾の報告は、深刻ではありません。
友人の原種農場社長は
「台湾はH5N2のタイプで高病原性のものではなく、
目下一地方だけで他への感染がない」
としています。
しかし鶏から鶏へ感染を拡大している間に、ウイルスは次第に強くなり、感染力と致死力を増します。
1995年頃アメリカ、メキシコで発生したウイルスもH5N2でしたが、感染力の強い高病原性のものでした。
そのとき、たまたまアメリカ、メキシコの養鶏場を訪問し、鶏インフルエンザの恐ろしさを農場長から聞かされ、
日本での発生を経験してない私も身の引き締まる思いがしました。
このような恐ろしい病気ですが、 日本では、新聞、テレビなどでご存知のよう山口県一件だけの発生で、目下収まっています。
業界関係者は、もしここだけで他に広がらなければ大変ラッキーでありがたいことと思っている人は多いです。(続く)
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