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この病気の性格から、また感染原因の不明から、一箇所で収まる病気では本来ありません。
ウイルス性の病気はその感染の経路から、また潜伏期間の問題から、発生があった鳥が1羽見つかりますと、 おそらくその何十、何百倍の感染危険が潜んでいることが常識だからです。
過去の経験から、鶏インフルエンザに限らず、鶏伝染性ウイルス病の伝播力はものすごく早く、広範囲にわたるものです。
その経験は私も持っています。
如何に対策を立てたらいいのかも分からないです。
感染源になるルートと菌キャリヤ体が数多く農場に出入りし、その原因が全て絡んで複雑だからです。
今回の山口県の場合、考えられることは、「渡り鳥」説です。
ご承知のように日本へ飛来する冬の渡り鳥は、自然界の風物詩です。
動物愛護の精神からは大切に安心して越冬できるよう見守ることが、いまや人々のマナーです。
しかしこれが怖いのです。シベリヤ、中国、朝鮮半島などを経由して飛んでくる間に、 さまざまな病原菌や新しいウイルスの、運び屋となって渡って来るからです。
またそれらの病原菌に、渡り鳥は感染しても発病しないものが沢山あります。
その糞が羽がウイルス飛散の原因になっていることも事実です。
その中に鶏インフルエンザウイルスがあってもおかしくはありません。
また韓国は同じ型のウイルス発生地であったことも現実です。そこを経由した雁や鴨がキャリアではないと証明はできません。
そのほか、ウイルス病原菌の伝播キャリアには「人間」「犬、猫」「野鳥」「ねずみ」「昆虫」「害虫」
「飼料」「薬品」「車両」「空気」「塵埃」そして生産の元になる「初生雛」「大中雛」などいろいろなベクトルがあり、 その原因を調べるだけでかなりのエネルギーを要します。
このような難しいウイルスの戦いと対策に、養鶏生産者は日夜苦慮しているのが現状です。
養鶏だけでなく畜産農家の病気対策は、自分の家畜を守るだけでなく、 生産された生産物の安全も保障する義務も背負わされています。
それだけにその責任は、社会的であり人間の生命を左右する存在にまでなっているのです。
しかし生き物と病気との闘いは無限で、計り知れないものです、 まして新しいウイルスとの戦いは今始まり、おそらく終わりの無いものになるかもしれません。
そうしてこの鶏インフルエンザは、世界中の養鶏産業を壊滅させるような勢いで増え続けています。
さらに人への感染が拡大し、少しずつ犠牲者が出ていることはやり切れない思いです。
その原因は、矢張り油断でしょう。それをつくった生産現場の実情の説明は次回にいたします。
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