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さてこの「法定伝染病」の規定はどの国にもありまして、 インフルエンザが発生した中国、ベトナム、タイなど全ての国で、家畜の移動、生産物の販売禁止、
そして日本と同じよう焼却、埋没を行っています。ただしこれは病気の判定がはっきりし、 政府関係者が調査認定して初めて行っているのが実際です。
それは何を物語るかといえば、判定が出るまでは野放しということです。
しかし病原菌ウイルスはその間ものすごい勢いで拡散しています。
まして呼吸器病の感染はあらゆる経路で伝播がはげしいです。
さらに私の経験から言っても、病気対策、衛生観念がお世辞にも良いとはいえない 国々です。
さらに農家は自分の貴重な財産を、殺して焼却、埋葬するなど毛頭考えていません。
もしおかしいなーと思ったら、一刻も早く市場に出してお金に換えます。
それが法定伝染病であったらまして急ぎます。
お金に換えるとき口が腐っても病気の鶏だなどは言いません、言えば値段が叩かれます。
ご承知の方もいると思いますが、中国、東南アジアなどでは、処理しない生きたままの鶏が、 肉販売店の店先に籠でうずたかく積まれています。
その中から客が気に入った鶏を、目の前で処理して販売する方法が一般的に行われています。
「鳥の生きづくり」といえるようなもので、確かに目の前で処理された鶏は、 大きさも羽の色も肉つきも納得いくもので、
鶏は新しいほど美味しいですから、この方法が舌の肥えた人たちには受けています。
またこれが昔からの商習慣でした。
ただしお世辞にも衛生的とはいえません。あらゆる病気感染の危険性がいっぱいです。
まして市場はいろいろの人が出入りし、いろいろな食材が運び込まれます。
養鶏業者も卵、鶏肉、生鳥を運び込みます。
その人たちは病気の鶏と接触し、ウイルスや細菌が衣服に付着しても、それを知らずに自分の養鶏場に持ち帰ります。
それが際限ない感染拡大の原因です。私の経験でいいますと、 病気拡大の最大要因 はこのような人から人への伝播だと思います。それは必ずしも養鶏業者とは限りません。
ましてその人たちが、鶏の病気の重大さを認識していない場合はなおさらです。
この現象は一昔前まで日本の畜産農家も同じようでした。もちろん全ての農場がそうではありません。
部外者の出入りはかなり神経質にチェックし、防疫に万全を尽 くしている現場もかなりありますが、 それはある程度組織化した大農場だけです。
私も原種農場の社長勤務のとき、地元の従業員の家庭での鳥類飼育を禁止したり、 農場出入りには全て消毒を励行させました。また外へ持ち出す卵や雛鳥は全て消毒
滅菌していました。
しかし観光農園のようなところや、出入りを自由にしている養鶏場は防疫はおろそかです、 またこのような農場はまだまだかなりの数になります。(続く)
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