畜産と食品のトピックス (畜産と食品の安全性をめぐるニュース、コメントなど)
3. 鶏インフルエンザからBSEまで  
-畜産物生産現場から見た食の安全- (国際化の中で輸入禁止だけでいいのか)
生活習慣から来る防疫の難しさ

ただ日本の養鶏場の基本的衛生観念は、東南アジアの諸国の養鶏業者とは異なります。
生活習慣の中にある清潔志向の観念が違いますので、消毒、手洗いなど自然と習慣的に行う行為が日本人にはできています。

この生活習慣の相違は、鶏の病気対策の違いにもなっています。

私の経験を申しますと、15年ほど以前、タイで鶏肉を生産する仕事のコンサルタントをしたことがあります。

食鶏処理場を作り、一日3万羽ほどの肉鳥を処理してました。
田舎から若い女性従業員を1000人ほど募集し、2部交代で鶏肉の加工品をつくり、日本に輸出をいたしました。

そのとき苦労したのが清潔と整頓を実行させることでした。

食肉生産はまず清潔で、バクテリアなどに汚染されない鮮度の良い品物を作らなければいけません。
それがため、作業場への出入りは消毒槽に入り、長靴を消毒、細 かい霧状の消毒液噴霧を体にうけ作業場に入ります。

その前にまず手洗い、つめのゴミをブラシで落すことをしなければいけません。
さらにトイレの後は必ず手洗いを実行することを義務付けましたが、これがなかなか実行できませんでした。

ご存知の方もいるでしょうが、その頃のタイの田舎の人たちは、トイレ後にいちいち手を洗う習慣などありません。
その習慣を変えさせ手洗い励行させるだけでも、 かなりの努力とアイデアを必要としました。

現在何処のトイレでもよく見かける、蛇口に手を出すと、光に感応して水が出るシステムを取り入れ、 手をかざすと水が出る面白さもあって、手洗いが実行できるようになった経験があります。

このように、国々によって生活の習慣が違います。そんななかで輸出用の商品は作られています。
もちろん現在では、私達が指導したよう、衛生条件は万全を期しているでしょうし、 輸出製品は政府検査官の検査が厳しく施されていますので安心で しょう。(続く)

 

      2004/4/9
このページの先頭に戻る 1つ前のページに戻る